Freedom Jazz dance

Freedom Jazz dance

暖かくなるのを、待つ

こんにちは。
最近、ジャズライブによく行ったせいでスッカラカン。
とはいえ、4月も既に複数回ライブの予定が…
久々に家でおとなしくのんびりしていると、佐村河内の云々だ、STAP細胞の真偽だとテレビのワイドショーがいまだに騒ぎ立てております。

自分で作曲してないのに“作曲者”として、“現代のベートーベン”として恥ずかしげもなくメディアに露出し、はては謝罪会見でも、墓穴を掘る様は痛々しいものがありました。でも、音楽の本質を見据えず、パーソナルな氏の作り上げた虚像に踊らされていた所があったのも事実。これは音楽を評する事を少しでもする者にとっては自戒の念をより強める出来事でした。

論文のコピー、画像の使い回し、そもそもSTAP細胞は本当にできるのか?
という事より、裏づけもなく、目先の部分で持ち上げたあげく、手のひら返しで批判するマスコミの浅はかないつものやり口に辟易してしまいます。

ジャズの世界では、いわゆる“スタンダード”をいかに自分の特色を出し、表現できるかという部分は永遠のテーマであるように思います。当然、オリジナルの作曲もその特色を出す最もストレートな表現ですが、スタンダードをいかに自分の味で表現するかで、そのミュージシャンの実力が如実に現れるわけです。リスナーとしても、自分の好きな音かどうかを判断する、ミュージシャンとリスナーを結ぶ、リトマス試験紙になるのです。同じような事を私、よく言っています。

それを受けて、今回紹介するのは幾多のバンドに招聘されるピアニストのダニー・グリセット。
トム・ハレル、ジェレミー・ぺルト、ヴィンセント・ハーリング等、主な参加バンドを挙げれば、彼がいかにジャズシーンの重要なポジションで活躍しているかがお分かりいただけるのでは。


http://www.amazon.co.jp/Stride-Danny-Grissett-Trio/dp/B004QVMTVW/ref=sr_1_1?s=music&ie=UTF8&qid=1395552631&sr=1-1&keywords=danny+grissett

このアルバムの4曲目、ホーギー・カーマイケル作曲「Two Sleepy People」での演奏に筆者は強く心を打たれました!
動画がないのが残念ですが、CD買って聴いてください。笑
慈しむようなピアノの音色で優しい気持ちに包まれます。ライナーによるとこの曲をハンク・ジョーンズを意識して演奏したとの事。
なんだかわかります、その気持ち。
アルバムは違いますが、こちらも素晴らしい!



前回のブログで太さんが紹介した動画と同じ曲になりましたが、それこそ各ピアニストの違いが明確になって、面白いのでは?

新しい事に意欲的で、ともすればリスナーを置いてけぼりにするミュージシャンもいますが、そういう人ほど、過去の歴史をしっかり消化した上で、その土台から何かをまた生み出そうとしていますよね。その土台のないものは、どうも浅い。

結局、作曲した、してない、細胞がウソホントといった事は表面的な問題で、その問題の本質はほとんど見過ごされ、いつの間にか忘れ去られていきます。
我々も演奏者の伝えたい本質を探るように、日々の問題の経緯を踏まえて、本質を見極めて判断していきたいものです。

小島良太

Posted by クレフ at 2014年03月23日 15:36 ピアノ
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